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【本格将棋ラノベ】俺の棒銀と女王の穴熊

ニコニコチャンネル【本格将棋ラノベ】俺の棒銀と女王の穴熊

ツイッターの将棋クラスタを見てたら宣伝ツイートが流れてきたのでチョロッと読んでみる。最近のニコニコチャンネルはいろんな事が出来るんですね~~

んで、ニコニコ動画のキラーコンテンツの一つと言われている将棋がテーマのライトノベル。粗製濫造気味のラノベ界でニッチ層を狙うという戦略は悪くない。悪くないけど、1番組あたり10万ちょっと(ユニークユーザー数ならもっと少ないでしょう)というのはマーケットとしてはかなり小さい。

深夜アニメの視聴率というのは0.5~1.5 %くらいだったかと記憶してるけど、関東広域圏には3000万人住んでいるから、ユーザー数としては15~45万人といったところか。日本全体で10万人しか見てないのはかなりな駄ニメだと思うけど、羽生森内渡辺が感動的な棋譜を残しても駄ニメレベルというのが将棋マーケットの現実だ。この狭い世界でラノベを
売り出すというのはかなりな覚悟がいると思う。

まぁ、電子出版&編集者無しで発表すれば損益分岐点を引き下げられるという計算はあるのかな。

 

で、本編に触れると……スミマセン。話に乗れませんでした。

主要登場人物はツンデレ系美少女、清楚なお姫様、美少女二人に挟まれてる平凡な男の子。最近のライトノベルとしては定番と言っていい組み合わせ。定番なだけに、なんのひねりも加えないと単なる無個性ということになってしまう。なんでもいいから他作品のヒロインには無い「個性」を付けないと。

例えば、同じようなニッチ層をターゲットにしたラノベに「RAIL WARS!」なんてのがある。この作品も主要登場人物は同じような配置だけど、ツンデレが「悪い男は射殺したがるガンマニア」。お姫様が「手引書だろうが犯人の顔だろうがなんでも記憶してしまう天才」。で、「主人公はこの二人に振り回されつつ二人の能力を利用してどのように事件を解決していくんだろう?」と興味をかき立てられるような構成になっている。いくら同好の士に読んでもらうこと前提で書いていても、このくらいのフックが付いていないと読んでいて辛いです。読者はあくまでもライトノベルを読んでいるんですからね。

途中、初級者である主人公達が将棋を勉強する場面が延々と続くんだけど、地味で退屈なものなんで(いや、何事も練習というのはそういうものですけどね)読んでて飽きてしまう。そりゃ、作者は将棋の勉強が楽しかったんだろうさ。でも、読者がその楽しさを共有する義理はない。共有してない読者の為にも、主人公の動機づけをはっきり描写して「今は退屈だが主人公の目標の為には必要なんだ」と分からせてくれないと。

名無しの権兵衛さんがいくら将棋を勉強しても、応援してあげようって気にはならないのです。

要するに「キャラが立ってない」という事ですね。こういうのって、ちゃんとした編集さんが付けば必ず言われると思いますよ。

ただし、読んだのは無料公開部分(全体の2/3くらい?)だけでこれからクライマックス(のはず)である対外試合が始まる所。最後まで読むと印象が変わるかもしれません。ただし、この先金を払ってでも読みたいという気が起きなかったのも事実だったりします。

作者は感想を求めているようだけど、厳しいことばかり書いちゃったからなぁ。報告どうしよう?


2013-06-14 23:57  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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